直木賞授賞作家、山本一力さん夫婦の様子が書かれたものです。「夫が直木賞作家になるまで」って感じでしょうか。

まだ連載途中だけど、とにかく奥様がえらい、というかすごいのです。
94年、事業が失敗して2億円(2000万じゃないのよ、憶よ、憶!)の借金を抱えた夫が、借金を返す為には元手のかからない小説を書くしかない!
と、小説なんか書いたこともないのに突然の決意をするところから始ります。

普通ならそこで「あなた、何言ってるの?」ってあきれません?なのに奥様は「あなた、がんばってね!」ってすんなり受け入れ応援するのです。もちろん暮らしはどん底。でも奥様の明るさでご主人はがんばる、がんばる。でもそう簡単に物事は進みません。何度も何度も挫折しながらそれでも書くのをあきらめなかったのはご主人の才能、努力もさることながら、その後ろにはもちろん奥様の絶大な信頼があったからこそ書きつづけられたという感じになってます。ご主人の可能性を信じ決して泣き言をいうどころか、明るく明るく応援し続けるのです。
…というような様子が連日書かれてます。ドラマです。

家計を助ける為のパート通い、食費を切り詰め、節約に節約を重ね夫を助け続けます。夫もそれに答えようとどんどん書いていきます。でももちろんそんなに簡単に芽は出ません。一度くらい新人賞とっても焼け石に水。でも二人ともがんばり続けるのです。でも奥様がいろいろ工夫する為、そんな生活でも貧乏だけど、貧乏くささは全くなかったとご主人は当時の暮らしぶりを振りかえってます。まさに助け合う夫婦、家族の理想があります。

そして、本当に直木賞授賞しちゃうから、これまたドラマです。

授賞会見に着てた皮コートは1000円のぶら下がり品だとか。たまたま授賞翌日、テレビで授賞が決まる日の山本さん一家の一日の様子をドキュメントで放送してたのを見ました。直木賞でこれから生活が変わるかもしれませんね?というアナウンサーに対して、いいえ、うちはこれからも今まで通りです、と笑って答える奥様。なんて人なんだ、です。世の中にはこういう方もいるんだなぁ・・・と。

でも、すべての奥様にこれを期待してはいけないのだよ、ご主人様。確かにすごくいい話で素直によかったね!って共感できる。でも、わたしにはできないのだよ。その前にあなたは山本一力さんではないのだよ(爆)

わたしたちは、いやわたしは及ばずともがんばってきた(自己満足)。そしてこれまでは協力したつもり、もちろんこれからはやることはやっていくと思うよ。そしてわたしはこれでもう充分なのです。これ以上がんばれません。何時までも同じ方向を向いてついていけませんので悪しからずご了承下さいませ。

ま、この程度の問題(でもわたしには重大問題なのですよ(^^;)で、山本さん夫妻を引き合いに出すのがそもそも間違いなのですけど(A^^;

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