今回の直木賞候補作の一冊です。といっても前回『砂漠』が受賞できなかったせいもあってすっかり直木賞熱は冷めてしまってるのですが。念願の東野さんが受賞されてほっ、何年待ったことかなのでまた伊坂さんで何年も待つ気力なくなっちゃたし/☆(/--)/パコン

とはいえ、やっぱり少しは興味はあるし最近気になってる三崎亜記作品が候補になってるとなれば俄然読みたくなりました。デビュー作「となり町戦争」のなんともいえない読後感、そして続いての「バスジャック」がなんかすごく印象深かったんですね。「バスジャック」は短編集なのですがその中にほんの数ページの作品がすごく素敵で。やっぱプロって違うよなぁ、なんてしみじみ思いましたっけ。もちろん他の作品もすごく巧くて。そしてその上なぜか表題作の「バスジャック」での台詞、『ひと〜つ・・・、ふた〜つ・・・』ってのがなんか高橋英樹桃太郎侍みたいに頭から離れないのですよ(笑) なんともいえない不思議な世界の物語をとっても魅力的にかける作家さんだよなぁと。

で、今回のタイトルが『失われた町』。もうタイトルからして期待度200%です。で読み始めたのですが、これすごく想像力要求される物語です。特に最初のうちは。もう頭の中ぐちゃぐちゃでわけわかんなくて正直最初はついていくのしんどかったけど、でもこういうのはわかんなくても読んでいけば最後にはちゃんとわかるようになるのです、巧い作品だったらね。読み終わったあともう一度プロローグに戻って読むとすべてのピースが嵌り小説のおもしろさ大実感できました。三崎亜記作品いいですよん。

ところで三崎さんて男性?女性? 最初は疑いもなく○姓だと思ってたのですがどっかで写真見たらあれ?●姓だったのかしら???でもまたどっかで写真見たらやっぱ○姓やん、と思ってでもまたあれやっぱり●姓かも?と今でもわかってないわたし。
今回受賞されインタビュー画面見たらそんな疑問も即解決するのでがんばって欲しいなぁと(笑)

次、同じく候補作の「一瞬の風になれ3」いきます!